流涙症の涙道手術は保険適用になる?条件・費用・自己負担額

涙があふれて拭いてばかり、と悩んで受診したものの、手術と聞いて費用が気になる方は少なくありません。 涙の通り道が詰まって起こる流涙症は、健康保険で治療できます。 このページでは、保険が使える条件、涙管チューブ挿入術や涙嚢鼻腔吻合術の自己負担額、高額療養費制度の使い方まで順に整理してご説明します。

涙があふれて拭いてばかり、と悩んで受診したものの、手術と聞いて費用が気になる方は少なくありません。

 

涙の通り道が詰まって起こる流涙症は、健康保険で治療できます。

このページでは、保険が使える条件、涙管チューブ挿入術や涙嚢鼻腔吻合術の自己負担額、高額療養費制度の使い方まで順に整理してご説明します。

まぶたとなみだのクリニック千葉
涙目治療の特徴

  • 涙道内視鏡検査に対応
    涙道の閉塞・狭窄を直接観察し、精密な診断が可能です

  • 手術から保存療法まで一貫対応
    症状・原因に応じた最適な治療法をご提案します

  • 眼形成外科を専門とする医師が対応
    まぶた・涙道・眼窩の疾患を専門的に診療しています

監修医師
まぶたとなみだのクリニック千葉
院長 石田 暁

私はこれまで、大学病院の形成外科および眼科の両分野で研鑽を積み、眼形成外科を専門として参りました。涙道疾患・まぶたの形状異常・眼窩の問題など、目の周囲における外科的治療を幅広く手がけています。当院では、患者さんが「なぜ涙が出るのか」を納得した上で治療に進めるよう、丁寧な説明と検査を大切にしています。

目次

なみだ目(流涙症)の涙道手術は保険適用になる?

涙道の閉塞や涙嚢炎など、病気が原因で涙があふれている流涙症は、健康保険の対象です。

 

鼻涙管閉塞や涙小管閉塞に対する涙管チューブ挿入術、涙嚢鼻腔吻合術には、診療報酬上の点数が定められています。診断のための涙道内視鏡検査も、保険の範囲内で実施が可能です。

 

自費扱いとなるのは、病気の治療にあたらない美容目的の処置など、限られた場面に絞られます。加齢に伴って涙道が細くなった方も、年齢を理由に保険が使えなくなることはありません。

 

当院では涙の通り道が詰まっているかどうかを診察で確かめ、必要な治療だけをご提案します。費用の見通しについては、検査結果が出た段階で具体的にお伝えします。気になる点は遠慮なくお尋ねください。

保険が使えるケース・使えないケース

疑問符が書かれた2枚の吹き出し型の付箋

保険適用の分かれ目は、その治療が病気に対するものかどうかです。涙道が詰まって涙があふれる、目やにが繰り返し出るといった症状には、原因となる疾患名がつきます。

見た目を整える目的の処置や、保険で定められていないサービスは自費です。ここからは、どこで線引きされるのかを具体的に見ていきます。

 

 

保険適用になるケース

健康保険の対象になるのは、涙の通り道の病気と診断された流涙です。


代表的なものが、鼻涙管閉塞・涙小管閉塞・涙点閉塞といった涙道閉塞です。涙嚢に細菌感染が起きる涙嚢炎、赤ちゃんに多い先天性鼻涙管閉塞も含まれます。当院では、1歳後半以降・体重9kg以上で全身麻酔下の治療が可能です。


診断の段階で行う涙道通水検査も、保険で受けられます。閉塞の位置と程度を確認したうえで、涙管チューブ挿入術や涙嚢鼻腔吻合術へ進む流れです。


結膜弛緩症やまぶたの位置異常が涙目を引き起こしている場合も、疾患として治療の対象になります。点眼で炎症を抑える保存的な治療も同様です。どの方法が必要になるかは検査で変わりますので、診察で一緒に確認していきましょう。

 

 

保険適用外(自費)になるケース

保険が使えないのは、病気の治療にあたらない処置です。


まぶたのたるみを整える、二重の形を変えるといった美容目的の手術は自費診療になります。執刀医の指名をご希望される場合も、保険診療の枠組みから外れるため自費のお取り扱いです。診断書や意見書などの文書料、患者様のご希望による個室の差額も保険の対象外です。


また、保険で認められていない材料や薬剤を使う治療は、全額が自己負担になります。当院では、保険で行える方法と自費になる方法の両方をお示しし、費用を含めてご説明したうえで選んでいただきます。

治療別の費用目安(3割負担)

保険適用の考え方

3割負担の場合の窓口負担の目安をまとめます。実際の金額は、検査内容や術式によって変わります。

 

 

治療・検査の内容3割負担の目安(税込)備考
初診(診察・涙道の検査のみ)約2,000円症状により追加検査あり
涙道内視鏡を用いた手術
(涙管チューブ挿入術)
約30,000円表の金額のほか薬剤費・検査費がかかる場合があります
涙嚢鼻腔吻合術約50,000〜100,000円涙嚢と鼻の中をつなぐ新しい通り道を作る手術。チューブで改善しない閉塞・涙嚢炎を伴う場合が対象。入院の有無で変動(オキュロフェイシャルクリニックグループでは全身麻酔でも日帰りの手術を行っています)
術前検査(血液検査・心電図など)約3,000〜5,000円全身麻酔を選ぶ場合
術後の再診(1回あたり)約1,000〜3,000円処置の内容で変動

 

上の金額は当院での一般的な目安であり、保険点数の改定や併せて行う処置によって前後します。両眼を同時に治療する場合、閉塞が強く追加の処置が必要になった場合は、金額が上がる点をご了承ください。

 

手術費用のほかに、初診料や術前検査、術後の通院分も加わります。総額で考えるときは、これらを合わせて見積もってください。正式なお見積もりは、診察と検査で状態を確認してからお伝えします。ご予算の心配がある方は、遠慮なくお申し出ください。

 

 

涙管チューブ挿入術(涙道内視鏡)の費用

涙管チューブ挿入術は、涙道内視鏡で詰まりを確認しながら細いチューブを通す手術です。外来で受けていただけます。片眼あたり10〜20分で終わることが多いです。


3割負担での窓口負担は、約30,000円が一つの目安です。この金額には、手術の技術料に加えて、留置するシリコンチューブの材料費が含まれます。


チューブは当院の方針として一定期間留置し、涙道の粘膜が安定した時期をみて外来で抜きます。抜去時の費用は数百円から千円台で、大きな負担にはなりません。


閉塞が複数の部位にわたる場合や、両眼を同時に治療する場合は費用が加算されます。術式の詳しい流れについては、涙管チューブ挿入術の解説ページもあわせてご覧ください。


まれに出血・感染、涙道粘膜の損傷や偽通路の形成、チューブの脱落、治療後の再閉塞などが起こる可能性があります。症状の見通しや再手術の必要性については、診察時に個別にご説明します。

 

 

全身麻酔を選んだ場合の追加費用

保険診療で全身麻酔を選ぶ場合、3割負担の方で約20,000円が上乗せされる計算です。鎮静(静脈麻酔・笑気麻酔)・局所麻酔(伝達麻酔)で行う場合との差額は、おおむねこの範囲に収まります。


負担割合が1割・2割の方は、手術料だけで1か月の自己負担限度額に達することが多いため、全身麻酔を追加しても窓口でのお支払いがほとんど変わりません。


なお、自由診療で手術を受ける場合の全身麻酔は、110,000円(税込)の追加となります。


全身麻酔では、鼻の奥に器具が入る感覚や術中の痛みを感じません。眠っている間に処置が終わるため、体の動きで手技が中断されず、両眼の治療や複雑な閉塞にも対応しやすくなると考えています。


一方で、術前に血液検査や心電図が必要になり、当日は付き添いの方の同行をお願いしています。緊張が強い方、じっとしているのがつらい方には、当院の方針として全身麻酔という選択肢もご提案します。

手術費用以外にかかるお金

電卓と聴診器、心電図の用紙

手術代だけで予算を組むと、あとから足りなくなることがあります。実際には、初診料や術前検査、術後の通院費も必要です。

全身麻酔を選んだ方は、帰宅時の移動手段にも費用がかかります。遠方からお越しの場合は、交通費や宿泊費まで見込んでおくと安心です。

 

ここから、手術費用以外にかかるお金を項目ごとに整理します。

 

 

初診・検査費用の目安

初診で診察と涙道の検査だけを行った場合、3割負担で約2,000円が目安です。涙の通り道に生理食塩水を流す通水検査が中心になります。


患者様の状態や予約の空き状況によっては、初診と同じ日に手術まで進めることもできます。初診料・検査料と涙道内視鏡を用いた涙管チューブ挿入術を合わせた合計は、鎮静(静脈麻酔・笑気麻酔)・局所麻酔(伝達麻酔)で約30,000〜35,000円(3割負担・チューブの材料費を含む)が目安です。全身麻酔を併用する場合は、麻酔料と術前検査の分が加わり、約50,000〜55,000円ほどを見込んでください。


これらの金額は検査の組み合わせで前後しますが、他院で撮影した画像や紹介状をお持ちいただくと、重複する検査を省けるため負担が軽くなることもあります。ご予約の際は、その日に手術を希望されるかどうかをお知らせください。

 

 

術前検査・術後の通院費用

全身麻酔を予定する50歳以上の方には、血液検査・心電図などの術前検査を行います。3割負担で約3,000〜5,000円が目安です。


術後の通院は2週間後・2か月後(チューブ抜去)・4か月後の3回です。1回あたりの費用は約1,000〜3,000円で、点眼薬の処方が加わると数百円ほど増えます。


チューブを抜くまでの期間も含め、通院回数が少なく済むほど総額は抑えられます。遠方の方については、通院の間隔をご相談のうえ調整しています。

 

 

遠方の方の交通費

全身麻酔を受けた当日は、電車やバスでのお帰りをおすすめできません。麻酔の影響でふらつきが残るため、タクシーやご家族の車での移動をお願いしています。


運転はもちろん、自転車も避けてください。翌日以降は見え方に問題がなければ運転や自転車の使用は可能です。

高額療養費制度は使える?自己負担の上限

問診票に記入する医師

保険診療で受ける涙道手術は、高額療養費制度の対象です。1か月の窓口負担が自己負担限度額を超えた分は、あとから払い戻される仕組みになっています。

 

限度額は年齢と所得によって決まります。70歳以上で一般的な所得区分の方は、外来のみなら1か月あたり22,000円が上限です(令和8年8月改定後の金額)。高額療養費制度の上限額は今後も見直されることがあるため、最新の金額は厚生労働省のページ「高額療養費制度を利用される皆さまへ」でご確認ください。当院で全身麻酔と涙管チューブ挿入術を同じ月に受けた方でも、この上限までで収まるケースがあります。

 

事前に「限度額適用認定証」を用意しておくと、窓口でのお支払い自体が上限額までになります。マイナ保険証を利用すれば、認定証がなくても限度額の情報を確認できます。

 

申請先は、加入している健康保険組合・協会けんぽ・市区町村の国民健康保険の窓口です。差額ベッド代や食事代、宿泊費などは制度の対象に含まれません。手術日を月をまたいで分けると、それぞれの月で限度額が計算される点にもご注意ください。

 

ご自身の限度額がわからないときは、保険証の発行元にお問い合わせください。

医療費控除・生命保険の手術給付金は対象になる?

鏡の前で目もとを気にする女性

涙道手術で支払った自己負担額は、確定申告の医療費控除に含めることができます。1月1日から12月31日までに支払った医療費が一定額を超えると、所得税の一部が還付されます。通院に使った電車やバスの運賃も、治療のために必要な範囲であれば医療費として合算して差し支えありません。

 

注意したいのは、保険会社から受け取った給付金の扱いです。手術給付金や入院給付金を受け取ったときは、その金額を支払った医療費から差し引いて計算します(引ききれない分は他の医療費から引かない)。領収書は申告期限から5年間保管しておいてください。

 

生命保険や医療保険の手術給付金については、涙管チューブ挿入術や涙嚢鼻腔吻合術が支払対象に入るかどうかが契約ごとに違います。給付の可否を医療機関側で判断することはできませんので、まずは加入先の保険会社や代理店にお問い合わせいただくのが確実です。請求に医師の診断書が必要なときは、当院で作成を承ります。

費用のご相談も承ります

涙目の治療費は、涙道のどこが詰まっているかで大きく変わります。正確な金額をお伝えできるのは、診察と検査で治療方針が定まってからです。

 

まぶたとなみだのクリニック千葉では、初診の診察と通水検査で閉塞のおおよその位置を確かめ、涙管チューブ挿入術と涙嚢鼻腔吻合術のどちらが適しているかを判断します。手術当日には涙道内視鏡で涙点から鼻へ抜ける通り道を実際に確認し、方針に間違いがないかを確かめたうえで手術に進みます。眼形成外科を専門とする医師が、必要な治療だけをご提案します。

 

手術をせず経過をみる選択肢も含め、費用の見通しを一緒に確認していきましょう。ご予約はお電話またはWeb予約から承ります。

涙目の治療費のご相談は
まぶたとなみだのクリニック千葉へ

まぶたとなみだのクリニック千葉

眼形成領域のリードクリニックとして
眼形成を日本のインフラに

年間1万2000件以上の
美容的眼形成手術の実績

日本全国に6医院
グループ医院を展開

大学病院を含む
1,281機関からの紹介実績

※東京・大阪・京都・千葉・新前橋の5医院、2025年1年間での症例対応件数


涙道の治療費は、どこがどのくらい詰まっているかで変わります。金額が気になって受診をためらっている方こそ、まず検査で状態を確かめてください。

当院では初診の通水検査で閉塞のおおよその位置を確かめ、涙管チューブ挿入術と涙嚢鼻腔吻合術のどちらが適しているかを判断します。手術をせず経過をみる選択肢も含めて、費用の見通しを一緒に確認していきましょう。

監修医師

まぶたとなみだのクリニック千葉

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