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涙小管断裂について
久しぶりに鴨川のお鮨についてのご案内です。
田舎である鴨川市のさらに中心地から離れた場所にあるお店です。
完全予約制でコースのみのお鮨屋さんです。
おそらく鴨川のお鮨屋さんで唯一本格的な江戸前鮨コースを頂けるお店かと思います。
聞いて驚きましたが、店主さんは元々銀座久兵衛で修行された方です。
決しておしゃべりではなく、味のあるいい接客をしてくれます。
お話を伺ってみると都内からもお客さんがいらっしゃるようです。
席数も多くなく隠れ家的な雰囲気で江戸前鮨が頂けるお店ですので一度ご賞味ください。
また、11/5に大阪での眼窩疾患シンポジウムにて演題発表をさせていただきました。
感想としてはまだまだ……というところです。
統計解析や臨床研究の構成について練るべきところがたくさんあることがわかりました。
来年以降も沢山の学会に演題登録する予定ですので少しずつ経験を活かしたいと思います。
さて本日は涙小管断裂についてです。
先日他院にて修復できなかった涙小管断裂の手術を執刀致しました。
涙小管断裂はきっともうマスターできているだろう…!!と淡い期待を持っていましたが、、、、
なかなか断裂した涙小管の中枢側を見つけられず……鹿嶋先生に交代したら5分で断端が見つかりました……
まだまだです💦ぐやじいいい。。
涙小管断裂 Canalicular lacerationの修復に関するポイントをまとめたいと思います。
疫学としては
Herzumらは180の眼瞼裂傷のうち涙小管断裂をきたし修復を要したのは24(13.3%)だったと報告しています。
また、下記論文によると
男性、下涙小管断裂が圧倒的に多いです。
原因としては交通外傷>転倒による外傷>労災>暴行です。
涙小管の修復さえできれば術後は解剖的改善(通水できること)は100%得られますが、機能的改善(流涙がないこと)は90.7%に留まるようです。
鋭的外傷では断裂部位は浅層に留まりますが、鈍的外傷では深部での断裂となり断裂部位の探索が困難となりがちです。
深部断裂の修復のコツは頭位を傾け、multiple traction sutureを行い創部を最大限に展開することです。
上記のように顔を傾けることで涙囊付近で千切れた涙小管も発見しやすくなります。
また図のように牽引糸をかけることでより深部の組織の展開ができるようになります。→これができてなかったです…。
綿棒などを用いこそぐように探索していくと白いツルツルとした管腔構造が見えてきます。
ここまでくればチューブ挿入し、再建を行えばOKです!
再建にもポイントが色々あるのですが、今回は割愛します。
専門を眼形成眼窩外科に決めて本当に楽しいことばかりでしたが、本格的に専門を深めていけばいくほど沢山の難関が出てくるなぁと思う今日この頃です。いけるところまでいってみます。今日もありがとうございました。
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著者情報
菊地 良
Ryo Kikuchi経 歴
2016年 | 弘前大学医学部 卒業 |
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2016年 | 青森県むつ総合病院初期研修医 |
2018年 | 亀田総合病院 眼科 常勤 |
2020年 | オキュロフェイシャルクリニック東京 |
2020年 | 新前橋かしま眼科形成外科クリニック |
2024年 | まぶたとなみだのクリニック 院長 |