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anterior lamellar reposition

今日もよろしくお願いします。

 

専門医試験を理由に1ヶ月以上ブログをさぼっておりましたが、再開します!いつもありがとうございます。

専門医試験無事終わりました!一応自己採点は8割程度でしたのでおそらく大丈夫かと思いますが………

今年も去年に引き続きなかなかの難易度でした。僕の同期の先生が試験直後に配信した動画をupします。

今年専門医試験を受けた人には抱腹絶倒だと思います。ぜひ見てみてください。


ちなみに元ネタの映画も非常に面白いですのでぜひご覧になってみてください。

ヒトラー~最期の12日間~

さて本日はanterior lamellar reposition(以下ALR)についてお話ししたいと思います。

以前のブログで逆さ睫毛の分類について行いました。

上眼瞼のentropionやtrichiasisを治すのって本当に難しいと実感する日々です。

maginal entropionも難しい病態の一つで、マイボーム腺自体が眼球側に内方回旋しているため少なくとも毛根切除やHotz法では全く治らないです。

 

そこで出てくるのが当院で行なっているALRです。

今のところmarginal entropionに対して行う術式の選択において定義されたコンセンサスはありません。

既報でanterior tarsal flap rotation combined with anterior lamellar reposition (ATFR+ ALR)を選択しているものがありましたので紹介します。

ALRでは眼瞼の前葉と後葉を完全に分離して瞼板上方に固定し直します。
前葉毎上方にずらすため、睫毛が眼球にあたることがほぼなくなります。
論文化しておりませんが、当院での成績は今のところおそらく100%です。
上記既報で紹介されているATFRを行うかどうかですが、
個人的にはマイボーム腺開口部はできるだけ温存しておいた方がよいのでは、
と思うのでこのtarsal flap rotationまではやらなくていいんじゃないかなーー?と思います。
ALRをやっても再発するような場合は選択してみてもいいかもしれません。
当院のALRではデザインは睫毛上3mmで切開を加えます。
写真でみると結構睫毛に近いです。
そして前葉後葉を分離させて、瞼板に固定します。分離させるときはマイボーム腺開口部を傷つけないように注意が必要です。
この時に外側の前葉を少しだけ切り上げると外側の睫毛までしっかり立つのでオススメです。
瞼板はこのまま被覆せずに終了します。
術後早期は赤みが目立ちますが、1ヶ月もたつと上皮化され見た目の違和感がほとんどなくなります。
症状は劇的に改善するため患者様の満足度は高い印象があります!もっと症例数を増やして論文化しようと思います。
また定期的に更新していきますのでご覧になってください。
「ブログ見ましたよ!」とか「試験頑張ってくださいね!」とお声がけしてくださった方々本当に嬉しかったです。
ありがとうございました。今後ともお願いいたします。

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著者情報

菊地 良

Ryo Kikuchi

経 歴

2016年 弘前大学医学部 卒業
2016年 青森県むつ総合病院初期研修医
2018年 亀田総合病院 眼科 常勤
2020年 オキュロフェイシャルクリニック東京
2020年 新前橋かしま眼科形成外科クリニック
2024年 まぶたとなみだのクリニック 院長
診療時間
8:15〜17:15 - -

[休診日]月曜・日曜・祝日
※当院の診療は完全予約制になります。

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