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睫毛乱生と睫毛重生と
marginal entropionについて

今日もよろしくお願いします!

 

自分は住まいが田舎のため運転時間や移動時間が長いです。早く銀座の近くに引っ越したいです。

移動時間はスマホで本を見たりお勉強できるのですが、運転時間はずっとやることがなかったためyoutubeを聞いています。

最近オリラジのあっちゃんの動画にハマっております。

芸人出身ということもあって話し方が非常にお上手で聴きやすいし、自分でもできそう!!と思わせてくれます。

すぐ後回しにしてしまう人は必見です。
①決心する(ゴールを先に考えてプロセスと考える)
②すぐ実行する(小さいことから)
③維持する(未来のイメージを持ち続ける)
当たり前のことですが、かなりやる気出ます!
チームに属していないという人間はおそらくこの世にはいないはずなので皆さん必見かと思います。
今後自分もリーダーになる可能性があるため、チームメンバーとの向き合い方が向き合い方がよくわかりました。
ちなみに亀田総合病院で眼形成を教えている先生が今日初めて挙筋短縮を完刀しました。
自分のことのように嬉しかったです。自分の年齢で後輩を育てる喜びを得られるというのは非常に幸せなことだと思ってます。
さて本日は睫毛乱生 trichiasisと睫毛重生 Districhiasisとmarginal entropionについてです。
よく聞くのですが、実際よく違いがわかっていなかったのでまとめたいと思います。
睫毛乱生ですが、AAOのEyeWikiによると
「Trichiasis is a common eyelid problem. Eyelashes grow inwards toward the eye. The lashes rub against the cornea, the conjunctiva, and the inner surface of the eyelids. This irritates the eye.」

 

「Misdirected cilia that originate from normal eyelash-bearing area of eyelid.」
とあります。
感染や炎症、自己免疫機序、外傷が原因と言われています。主に高齢者に起こります。
治療法としては電気分解がよく知られていますが、実際は毛根を完全で焼灼できていないことが多く、乱生をさらに増悪させることが多々あります。当院では毛根切除を施行しています。確実に毛根を切除することで恒久的な効果が得られます。

 

睫毛重生は同じくEyeWikiによると
「Distichiasis is a congenital or acquired condition where eyelashes arise from the meibomian glands on the posterior lamella of the eyelid margin.」
とあります。
先天性(Lymphedema-distichiasis syndromeなど)やStevens-Johnson症候群、化学外傷、瘢痕性類天疱瘡などが原因と言われています。主に若年に起こります。

 
本来マイボーム腺は毛包脂腺単位(pilosebaceous unit;PSU)を欠いているのですが、様々な原因より毛包組織がマイボーム腺にできてしまう状態です。

 

治療法としては同じく毛根除去です。ただし後葉側の粘膜を傷つけてしまうと、睫毛列が治癒過程で後葉側に引き込まれてしまうため乱生よりも慎重な切除を要します。鹿嶋先生は以前lid margin splittingをした後に後葉側に残った毛根を除去するという方法をとっていました。

 

もう一つmarginal entropionという病態があります。
「a situation in which there is not significant inversion of the eyelid, but the mucocutaneous junction advances anteriorally to the meibomian gland orifices, which results in the misdirection of the lashes.」
と文献では説明されています。
涙液層により瞼縁に上皮化生を起こすことが原因と言われています。
眼瞼縁がわずかに内反し、マイボーム腺開口部周辺に結膜上皮が形成されます。粘膜皮膚移行部の前方移動が観察されます。
乱生、重生との鑑別はフルオレセイン染色を行い、マイボーム腺・皮膚粘膜移行部の位置を確認することで容易にできます。
治療法はanterior lamellar repositionです。睫毛列が内反しているため、repositionによって外反させることが治療となります。
診断に困る時はフルオ染色で病態がわかります!逆さまつげも色々ありますね。
まだまだお勉強が必要です。頑張っていきましょう!

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著者情報

菊地 良

Ryo Kikuchi

経 歴

2016年 弘前大学医学部 卒業
2016年 青森県むつ総合病院初期研修医
2018年 亀田総合病院 眼科 常勤
2020年 オキュロフェイシャルクリニック東京
2020年 新前橋かしま眼科形成外科クリニック
2024年 まぶたとなみだのクリニック 院長
診療時間
8:15〜17:15 - -

[休診日]月曜・日曜・祝日
※当院の診療は完全予約制になります。

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