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経涙丘アプローチについて

今日もお願いします!

 

先日木更津駅の近くの「すし処 つどい」というお寿司屋さんに行ってきました。

木更津駅周辺でとても評価が高かったので目につきました。

google mapの評価って大事ですね。

2020/9/16に開店して丁度オープン1周年です。
渋いイケメンな店主と美人な奥さんの二人で営業されております。
千葉県にはあまりないオシャレな雰囲気のお寿司屋さんです。
シャリに赤酢を使っていてものすごくこだわりを感じられます。それでいて酸っぱすぎず、シャリもやや硬めで僕の好みです。
食材もお酒も千葉県産ばかりで千葉県を食べ尽くすことができます。実際に店主さんが朝釣ってきたネタもあって面白いです!
一度行ってみてください!!
さて本日は経涙丘アプローチについてです。
先日内壁骨折のアプローチを経験させて頂きました。当然ですが、下壁と全然違うアプローチで四苦八苦しました。
次いつチャンスがあるかわからないのでしっかり復習をしたいと思います。
眼窩に侵入するアプローチの一つとして経涙丘切開アプローチ(Transcaruncular approach)があります。
涙丘はCaruncle, 半月ひだはplica semilinarisといいます。

http://kellogg.umich.edu/theey より出典

 

ここにこのような切開を加えてmedial wallへ侵入していきます。

 

Caruncleは皮脂成分の混じった角質化されていない扁平上皮から成り、深部は無血管組織です。

よってアプローチ中に血が出たら違う場所に入っていると思ってください。

Caruncleの硬い組織を切ったらその真下を内壁に向かい真横に侵入していきます。

 

上図のように眼窩脂肪を常に外側に寄せて眼窩隔膜に沿って内壁を目指します。脳ベラを使用すると便利です。

こんなイメージでHorner’s muscleの背面を剥離していくようなイメージです。

Horner’s muscleとlacrimal sacは上記のように位置関係になっていますのでこれを目安に後涙嚢稜(posterior lacrimal crest)を

目指します。

 

図式すると下記の通りです。

 

後涙嚢稜のあたりで骨膜を切開して骨膜下に入ります。

 

それ以降は以前のブログで説明した通りです。

骨折の後端を露出して、そこにプレートを乗せることが極めて難しいです……。努力努力です。

 

下壁と違うところは内壁は薄くて脆いことです。実際触ってみて思いましたが、すぐに穴が空きそうなくらい脆いです。医原性骨折を作らないように気をつけましょう。

 

また内壁の再奥には視神経がありますので脳ベラなどを入れる時、何かの拍子で奥に突き刺してしまうと視神経損傷に繋がりますのでご注意を。
Transcaruncular approachはLynch’s techniqueに比べると何より皮膚に瘢痕を作らないことが最大のメリットですが、術野が小さいため経験を要します。皮膚を切らないに越したことはないので頑張って習得したいと思います!!
日々新しい発見で楽しいですね。継続学習です。今日もありがとうございました!!

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著者情報

菊地 良

Ryo Kikuchi

経 歴

2016年 弘前大学医学部 卒業
2016年 青森県むつ総合病院初期研修医
2018年 亀田総合病院 眼科 常勤
2020年 オキュロフェイシャルクリニック東京
2020年 新前橋かしま眼科形成外科クリニック
2024年 まぶたとなみだのクリニック 院長
診療時間
8:15〜17:15 - -

[休診日]月曜・日曜・祝日
※当院の診療は完全予約制になります。

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