9月の休診日について
9月の休診日について 当院では、9/10(火)から9/13(金)は医師海外学会により、休診を予定しております。 9月10日(火) 休診 9月11日(水) 休診 9月12日(木) 休診 9月13日(金) 休診 休診日カレンダー
9月の休診日について 当院では、9/10(火)から9/13(金)は医師海外学会により、休診を予定しております。 9月10日(火) 休診 9月11日(水) 休診 9月12日(木) 休診 9月13日(金) 休診 休診日カレンダー
夏期休業のお知らせ 当院では、下記の日程にて休業を予定しております。 7月21日(日) 休診 7月22日(月) 休診 7月23日(火) 休診 7月24日(水) 休診 7月25日(木) 休診 7月26日(金) 休診 7月27日(土) 休診 7月28日(日) 休診 7月29日(月) 休診
今日もよろしくお願いします。 皆様いつも読んでいただいてありがとうございます。 「分院長」という新たなチャレンジ 急ではありますが、4/16からまぶたとなみだのクリニック院長を務めさせていただくことになりました。自分もびっくりしましたが、32歳で分院長の立場になれたことは、自分でも誇りに思いますし、新たなチャレンジができるので楽しみです! 亀田総合病院の診療、サンモール眼科クリニック、オキュロフェイシャルクリニック東京の勤務は続けますが、主な勤務がまぶたとなみだのクリニック千葉となります。 月・火 亀田総合病院 鴨川市 水 まぶたとなみだのクリニック千葉 千葉市 木 オキュロフェイシャルクリニック東京 東京都 金・土 まぶたとなみだのクリニック千葉 千葉市 日(隔週) サンモール眼科クリニック 旭市 1週間の動きです。 完全に千葉の人になってしまいました笑 今後は千葉県の眼形成分野を盛り上げていければと思っています。 5/25にライブサージャリーも行いますので、来れる方はぜひご参加ください。皆様今後とも改めてよろしくお願いします。 漫画「バンビーノ」と分院長について さて、今回はバンビーノという漫画について紹介します。 おそらく皆さんは嵐の松本潤主演のドラマが記憶に残っているかと思います。 これは駆け出しのイタリア料理人である伴省吾が一流のイタリア料理人になっていくお話です。しかし、この漫画は、ただのイタリア料理の漫画ではなく、”サービス”について重点をおいて描かれています。 この漫画は一部と二部に分かれます。 第一部では、伴省吾は自己の成長と料理技術の向上に集中していました。 彼の主な課題は、イタリア料理の基本を学び、厨房内での立場を確立することにありました。この時期は個人的な成長と挑戦が中心で、比較的単純なサクセスストーリーが描かれています。 しかし、第二部である「バンビ~ノ! Secondo」へと物語が進むにつれ、省吾はより複雑な職務に直面します。 パスタ場のチーフとして、彼は年上の後輩や他のスタッフとの人間関係を円滑にし、時には彼らの尊敬を得るために苦労します。 また、レストランの日々の運営や経営に関する問題にも関与するようになり、単なる料理人以上の責任を背負うことになります。 今の自分には、漫画「バンビーノ」が刺さる 一部は単純なサクセスストーリーなので普通に面白いのですが、今の自分には二部の方が刺さります。 分院長となり、クリニックの大黒柱になるにあたって、自己研鑽や自分の生活について考えるだけでは不十分となりました。 医師、看護師、ORT、事務のモチベーションを常に保たないといけないですし、かといって厳しくして雰囲気を悪くしてしまったら元も子もないです。 考えることは多いですが、こんな楽しい経験なかなかできないので思いっきり味わいたいと思います。 外眼筋の「motor nerve」について さて前置きが長くなりました。本日は外眼筋の「motor nerve」についてお話したいと思います。 眼窩手術をする機会がだいぶ増えました。 眼窩の中は、もともと「black box(ブラックボックス)」と言われていましたが、オキュロにいると、たくさんの眼窩手術ができます。しかし、眼窩の中は軟部組織の塊ですので、その中で組織を同定することは非常に困難です。 重要な神経を目視で避けるのが難しいため、解剖を知っておく必要が大いにあります。 減圧術では、下眼瞼結膜アプローチから眼窩隔膜を切開し、眼窩に入ります。下方眼窩において重要な「motor nerve」は下直筋、内直筋、下斜筋、外直筋です。 図で見てわかるように、動眼神経「Oculomotor nerve」の太い下方へ向かう分岐は、鼻毛様体神経と外転神経の内側、総腱輪の内下方を通って入ります。眼窩先端部で3つの枝(3以上のこともある)に分かれ、眼窩内腔に入ります。 前方に進むにつれて、これらの幹は視神経と下直筋の中間の位置まで下方および内側に移動します。 内直筋の枝は視神経の下方で内側に向きを変え、さらに内側直筋の腹に沿って3~8本の線維に分岐します。 これらの枝は総腱輪の10~20mm前方、筋円錐の後方3分の1で内直筋に付着します。 下直筋の枝は3本目のやや太い枝が早期に分かれ、側縁に沿って前方へ走るか、時にはその実質を通過します。この枝は最終的に3本から7本の小枝に分かれ、下斜筋の後側面の中程で下斜筋に入ります。 外直筋に付着する外転神経の枝は眼窩頂部で神経は1本の幹として走行することもありますが、早期に2~7本の枝に分岐することが多いです。 これらの枝は側方に走行し、総腱輪を出て間もなく外直筋の鞘を貫通します。 枝は筋の内側表面を走行し、そこでさらに約10本のフィラメントに分かれ、最終的に筋円錐の長さの後方3分の1で外直筋面を貫通します。 難しい解剖の話が続きましたが、言いたいことは 内直筋と外直筋の「motor nerve」は筋円錐の中で後方3分の1で筋肉に付着する。 下直筋のmotor nerveは筋円錐の中で筋腹に沿って(もしくは実質を通って)後方3分の1よりも前方に走る。 下斜筋のmotor nerveは内直筋から前方に伸び、下斜筋に付着する。 という事です。 特に下直筋と下斜筋は「motor nerve」が前方まで走っているため、眼窩手術にはより注意が必要だなと思いました! 今後も勉強します!今日もありがとうございました! 関連記事
東京は桜が少しずつ咲いてきており春の息吹が感じられます。 いかがお過ごしでしょうか? 今日はラーメンの話です。 僕の生まれは青森市です。 青森県は実はラーメン大好き県です。全国7位のようですね。 こう見ると東北民って非常にラーメン好きなんだなぁと思います。 皆様は青森のラーメンと言えば「どうせ味噌カレー牛乳ラーメンでしょ?」と思うでしょう。 違うんです。青森のラーメンの真髄は煮干しなんです。 大量の煮干しが入ったイノシン酸たっぷりのラーメンは本当にうまいんです。 この前母が冷凍で送ってくれた青森のラーメン屋の紹介です。 ここのラーメンがうまいんです。 東京はラーメン屋がたくさんあるんですが、僕からすると旨味が強いラーメン屋って本当に少ないです。 久しぶりに食べた青森のラーメンは本当に美味かったです。 魚介の味がとっても濃厚なのに、臭くもしょっぱくもないんです。 スープ完飲してしまいました。 Endoscopic brow liftについて さて本日はEndoscopic brow liftのお話です。 僕は眼科医ですが、手術する部位がドンドン目から離れていきます。 主に白人に多いですが、眉毛が下がってきて下垂になってしまう「眉毛下垂 brow ptosis」という病態があります。 いわゆるこういう顔つきの方です。 本来瞼が下がってきて、回避反応として眉毛を上げるはずなのに下がっています。 このような方々は通常の眼瞼下垂の手術でも改善は望めますが、なかなか満足いく形になりません。 眉毛の形、位置、前頭筋と皺眉筋の過活動によるシワは、眼周囲の若返りに不可欠な要素です。ちなみに理想の眉の形はこのような形と言われています。 眉毛下垂の方に対して現在主に行われているのが本日の題名となっているEndoscopic brow liftです。 雰囲気としてはこの動画がわかりやすいと思います。 Eyebrow Lift Surgery Using Endoscopic Approach 解剖についてお話します。 靭帯について まずは靭帯について このTemporal fusion lineとorbital ligamentが手術の重要なランドマークとなります。 眉の可動性を得るためには、これを解除しなければいけません。 神経について 次に神経についてです。 ・2本の主要な知覚神経である眼窩上神経と滑車上神経 正中線から1.5cmおよび2.5cmの位置で眼窩から上方に出ています。 ・顔面神経の主要な運動枝である前頭枝 Temporal fusion lineの外側は帽状腱膜下で剥離を行い、深部側頭筋膜表層を外下方へSentinel veinの高さまで剥離を行うことで、前頭枝を避けられます。 筋肉について 次に筋肉についてです。 唯一の眉毛挙筋はFrontalisであり、他の筋肉は程度の差こそあれ眉毛下制筋として働きます。 Endoscopic brow liftの理想的な適応は 平らな額(平坦な前頭骨) 髪の生え際が後退していない(髪の生え際が低い) 前額の皮膚が余剰ではない です。 実際の切開は上図になります。 Temporal incisionsは鼻甲介から外眥を結んだ直線の延長線上に、通常は生え際から2cm後方で行います。paramedian incisionsは、瞳孔軸の中央部に行います。 ※オキュロでは鼻根部も上に引き上げるため正中の生え際にもう一つポートを作成します。合計5ポートです。 次に実際の流れです。 A: 外側領域では深部側頭筋膜の表面、内側領域では骨膜下に骨膜剥離器を用いて剥離します。これらのポケットが完了した後、Temporal fusion lineを外側から内側方向に剥離します。この”盲目的な” 剥離は眼窩上縁より約1cm上に保ったほうがよいです。対側の手の人差し指は眼窩上縁の上に置き、眼窩を保護します。 B,C 側頭の筋膜上ポケットは、深部側頭筋膜の上、かつ表層側頭筋膜の下をスムーズに剥離することで、脂肪層と顔面神経の前頭枝を保護できます。 DTF: Deep temporal fascia LZTN: lateral zygomatic temporal nerve MZTN: medial zygomatic temporal nerve TPF: temporal parietal fascia, also known as superficial temporal fascia ZFN: zygomatic facial nerve これが側頭ポケットの剥離を進めていくとあるSentinel veinです。顔面神経前頭枝を守るために、これを見つけたらもう剥離を進めてはいけないというランドマークです。 これらの手技を用いて、一度前額〜側頭部をカパカパの状態にしてスクリューと糸を用いて引き上げます。 ざっくりいうとそんな手術です。 僕はまだできませんが、これから頑張っていこうと思ってますのでチャレンジしていきたいと思います!! ちなみに本日の内容は以下の書籍から抜粋しました。参考にしてください。 Plastic Surgery:Volume 2: 日々いろいろな国から見学にいらっしゃっています 最近オキュロには、いろいろな国から見学が来ます。今はタイ人の見学生が来てます。 自分がこんなに外国人と話すようになるなんて思いもしませんでした。 人生楽しいですね!Have a nice day! 関連記事
5月休診日のお知らせ 2024年5月3日(金)~2024年5月4日(土)は全クリニックで休診させていただきます。 5月3日(金) 休診 5月4日(土) 休診 休診日カレンダー
今回は、2/22-25にBaliにて開催されたAPAOに参加してきました。 オーラルはなく、E-posterのみでした。 オーラルや論文作成のためにまだまだアカデミックの精度を上げていかなければと日々痛感します。 オーラル発表がない学会はとてもさみしく思うようになってしまいました。 しかし、海外学会に参加することがだんだん常識になってきていることに驚きました。アジアで活躍している先生方はフレンドリーで気さくに話しかけてくれるため英語に全く自身のない自分でも少しずつコミュニケーションを取れるようになってきたような気がしなくもありません!! 面白かった経験がいくつかありました! 参加して面白かった経験その1 1つ目は韓国のAsan Medical Centerの1週間見学のときに出会ったJosephが各国の若手眼形成外科医の飲み会に誘ってくれたことです。 フィリピン人 2人、タイ人 2人、台湾人 1人、マレーシア人 1人と神谷先生と飲んできました。みんな若くてフレッシュでめちゃくちゃいい人たちでした。 Josephの人脈力は並々ならぬものを感じます。 海外の多くの国ではOculoplastics Fellowshipがある大学が非常に限られています。 特にアジアでは学べる場所がかなり限られており、競争率が非常に高かったり他国に学びにいかなければなりません。学ぶためのハードルがかなり高いです。 対して日本では専門を選ぼうと思えばいつでも選べますし、Domestic Fellowship Programという概念があまりない…?ためすぐに始めることができます。 自分は眼形成を学ぶと決めたのが29歳の時でした。 この会を通じて、国際的に自分がいかに恵まれた環境で学べているかを痛感しました。みんなは苦労してやっとProgramに所属して勉強し、手術となるとさらにその先です。 何事も若いうちに早めに進路を決めることが大事ですね。 最近僕くらいかそれ以下の年代の医師をみていると、 「学会?いやそんなに頑張りたくないです。普通に一通りできたらいいかなと。。」 「専門?特に必要ないです。決めるつもりもないです。一般診療が普通にできたらいいです。」 「手術?やりたいはやりたいですけど、極めるまでは。。クレーム怖いですし。。」 みたいな意見が多い気がします。 一般眼科の日常診療に慣れてしまうと、一つの専門分野を深堀りできず器用貧乏に陥りがちです。一つに絞ったほうがより重宝されやすいと思います。 自分は元々全く真面目な方ではなかったですが、今は専門を決めて本当に良かったと思っています。 参加して面白かった経験その2 2つ目の経験は、バンクーバーのthe University of British Columbia (UBC) の臨床教授であるPeter Dolman先生と話せたことです。Dolman先生は甲状腺眼症や涙道手術における世界的権威の一人です。 ちょうど8月にバンクーバーで開催されるWorld Ophthalmic Congressに出席する予定ですのでUBCの見学もできたら嬉しいです! 参加して面白かった経験その3 3つ目は中国の発表についてです。 中国はアジアの中では非常にアグレッシブな国の一つです。 北京大学、上海交通大学、香港中文大学などは経鼻骨減圧やRobot-Assisted Orbital Fat Decompression Surgeryや深部外壁の最大減圧などかなり攻めた治療を行っています。いずれも安全性に問題はないのか。。。と思うことも多いですが。。 甲状腺眼症の治療は日々進化しているので負けないように頑張りたいです。 また発表で面白かったのが顔面神経の走行の解剖についてです。 lower eyelid blepharoplastyやbrowplastyなど眼形成外科医の手術範囲がだいぶ多岐に渡ってきました。顔面を広く手術するために重要な構造の一つに顔面神経があります。 前頭枝については 上図の如く耳珠から外眼角を結ぶ線から45度上方約2横指に前頭枝がいます。 browliftのときは注意が必要です。 また頬骨枝については 上図の場所がCritical Zoneと言われており、lower eyelid blepharoplastyの時には注意が必要です。 海外学会は本当に面白いです。今後も継続して参加したいと思います。 今年はESOPRS、ASOPRS、WOC、APSOPRSに参加予定です。頑張ります。 関連記事
今日もよろしくお願いします! 皆様元気に勉強してますか?私は様々な締切に追われる中、ほどよい負荷の中で元気に生きております。 2/2〜2/4 第47回日本眼科手術学会学術総会と2/3 第35回日本眼瞼義眼床手術学会に参加してきました! 2/2はインストラクションコース 2/3は一般演題 2/4も一般演題 で発表してきました。合計3つの発表をするなんて相当クレイジーだと思っていたのですが、鹿嶋先生から「俺は1日MAX3回したことあるよ。」と言われ、「まだまだだな笑」と思いました。 元々亀田総合病院眼科に後期研修医としていたときは学会発表や論文作成が大嫌いでした。当時は眼科研修医だったので緑内障や硝子体などの眼科日常診療はすべて面白いと感じられました。 しかし、日々をこなすのに精一杯になってしまってさらにそこから勉強しよう! という強い興味を持てませんでした。 加えて学会発表や論文作成を積極的にやっている先生があまりいませんでした。 指導医の先生に手取り足取り教えていただいた初めての英語論文は投稿料が30万近く自腹を切ることになり、もう二度とアカデミックなことはしない!と思ってました。 オキュロに来てからは180度見方が変わりました オキュロでやっている手術は日本どころか世界でもやっている人がほぼいないであろうものがたくさんあります。 そういう手術をやっていると、「オキュロでやっている手術がやりっぱなしになっていないか?誰かがデータを出して有効性を示すべきではないか?」という使命感に変わってきます。 こういう感覚はたくさんの手術を経験して学会に出て、トレンドを見た上で思ったことです。たくさん手術をやるのであれば、その結果を医学会に還元しなければと思っています。 今も学会発表や論文が存分にできているわけではありませんが、やることに抵抗はだいぶ少なくなってきました。 (偉そうなこと言ってますがいつも提出が遅れています。。。指導医の先生方に申し訳ない思いです。。。。) 今後も手術・アカデミック共に頑張っていきたいと思います。 モニター治療症例について 今日は最近執刀させていただいたモニターの方々をお見せしたいと思います。 読者の中には「この菊地という医者はなんかよくわからない話を展開しているけど腕あるのかい?」と思う方といらっしゃるでしょうからお見せしたいと思います。 ①甲状腺眼症の眼球突出に対して眼窩脂肪減圧術を施行 突出が比較的強い方で平均よりも多くの脂肪を切除しました。 だいぶ出目感が改善されたかと思います。 ②20歳代女性・クマがコンプレックスだった方・裏ハムラ法を施行 術前写真を見ても、「え!?全然ひどくないじゃん!」と思いますが、本人は強くコンプレックスに思っていました。 手術の適応は必ずしも医者に決められないことも多く、患者から教わることも多いなと思った方です。 ③先天性の眼球突出・腫れぼったい目がコンプレックスだった方・眼窩脂肪減圧術を施行 上下眼瞼共に腫れぼったい感じが改善しました。 脂肪減圧は主に下眼瞼から行いますが、術前にはなかった上眼瞼のsulcusが術後から認められます。 多少痩せたように見える瞼の方が現代の審美基準だと美しく見えます。 ④下眼瞼脂肪ヘルニアに対して裏ハムラを施行 下眼瞼のクマがだいぶ目立たなくなったことがわかるかと思います。 ちなみに上眼瞼は はせがわ眼科まぶたと眼のクリニックの院長である長谷川先生の執刀です。 ⑤「上眼瞼の逆さまつげ・眼瞼下垂・目頭のかゆみ・眼脂」に対して上眼瞼皮膚切除+内眥形成術を施行 まつげがしっかり立ち、症状・見た目共に改善しました。 術後とても喜んで頂けたのが印象的な方でした。 ⑥ヒアルロン酸歴あり・右顔面にヒアルロン酸が移動してしまい不自然な外見に・右ヒアルロニダーゼ注射+挙筋前転手術施行 この方は改善するまで複数回手術を行った思い入れの深い方です。 左右差に最後まで苦しみましたが、左右差がだいぶ改善されたのがわかるかと思います。 何回も手術に付き合って頂いてありがとうございました。 今後はお勉強系のお話に加えてモニターの方の症例写真もお見せしていきたいと思っていますのでよろしくお願いします。 今日もありがとうございました! 関連記事
さて、今日はAngular artery(以下、AA)についてお話したいと思います。 AAとはなんぞや?と思っている方も多いと思います。 日本語では「眼角動脈」と訳されます。顔面動脈の終末枝の一つです。 このyoutube動画が非常にわかりやすいです。 ハムラをするときは、どうしてもAA付近をいじらなければなりません。 上の図はtear troughを示しています。 tear troughはorbicularis retaining ligamentで最も目立つ場所です。 したがって、ハムラできれいに治すのは比較的難しく、場合によってはヒアルロン酸注入で補わなければなりません。 上の図は、顔面動脈がどのようにAAに分岐するかについて、文献レビューで報告した論文から引用したものです。 引用論文はこちら ご覧のように、ほとんどの分岐パターンでAAはtear troughの近くを通っています。 走行がわかったところで次に深さはどうなのでしょうか? この論文も非常に興味深いです。156人の被験者を対象に、造影CTを用いて皮膚からのAAの深さについて述べています。 この図に示すように、内眼角から鼻唇の下縁までの距離を4等分してそれぞれの高さで評価しています。 LAO 口角挙筋 LLSAN 上唇挙筋 OOM 眼輪筋 上図はその結果です。P3(内眼角から約2cm下)LAO(95.9%)とLLSAN(97.0%)では表在性が最も多かったが、OOM(54.9%)では深在性であった。P2(内眼角から約1cm下)LLSANでは表在性(91.3%)、OOMでは表在性(74.0%)であった。P1(内眼角の水平レベル)LLSANでは表在性(83.1%)、OOMでは表在性(82.7%)であった。 次に実際の深さの測定です。 P3における平均の深さは4.10±1.9mm(範囲:1.0~11.0mm) P2における平均の深さは1.79±1.4mm(範囲:1.0~8.0mm) P1における平均の深さは1.02±0.62mm(範囲:1.0-3.0mm) でした。 AAの深さは頭側にいくほど浅くなりますが、その深さはかなりバラツキがあるようです。 以上を踏まえ、私なりの解釈を述べておきます。 ①ハムラの時にAAを損傷する不安がありますが、ほとんど場合でORL部位では動脈は筋肉の中もしくは筋肉の表在性にあります。ハムラの操作は骨膜上で行われるため、AAを損傷する可能性は低いです。 ②AAは、内眼角に近いほど中顔面筋の表層に位置します。筋肉の表層に位置するということは、筋肉組織によって隔てられているため、骨膜上平面(筋肉下平面)がより安全な平面であることを意味します。つまり骨膜上平面へのヒアルロン酸注入は比較的安全であるかもしれないです。(完全に安全ではないので、針先を動かしながら少しずつヒアルロン酸を投与することが必要です!) 今日は以上です。手術学会のインストラクションコースと一般演題、眼瞼義眼床学会の一般演題、APAOのスライドを今月中に仕上げなければなりませんので頑張ります! 関連記事
皆様あけましておめでとうございます。 今年は年明けから大変な事件が続いておりますが、元気にお過ごしでしょうか? 先日SHEN YUNを見てきました。 ASOPRSでSan Franciscoに行ってきたときにテレビでやたら宣伝していたので、ググってみるとちょうど渋谷公演がやっていたので予約してみました。 中国舞踊は見たことがなかったのですが、その圧倒的な美しさに心奪われました。 この公演は、中国の5,000年にわたる豊かな文化遺産を描き出していて、独特の舞台演出と技術は目を見張るものがありました。 伝統的な中国舞踊はとても美しく、ダンサーたちの優雅な動きはまるで絵画のようでした。 衣装もとても個性的で美しく中国の歴史と文化の深さを感じさせます。 また、ライブオーケストラの演奏は、東洋と西洋の音楽が融合した独特の響きで、舞台の雰囲気を一層高めていました。 もっと宮廷舞踊みたいなものを想像してましたが、庶民の踊りや古典舞踊などをメインにやっていました。 一部中国共産党に対して批判的な内容も入っていた感じもしたのがひっかかりましたが、、 何事も経験ですね。 興味のある人は是非。 眼窩の神経解剖について さて本日は眼窩の神経解剖についてです。 最近OFCにも難しい症例をたくさんご紹介いただけるようになってきました。 眼科医としてはあまりいじりたくないブラックボックスである眼窩内上方について述べたいと思います。 内上方眼窩に侵入するために重要な構造物は上斜筋、眼窩上神経、滑車上神経、滑車下神経です。 その走行についてですが、この教科書が非常にわかりやすいので供覧します。 言葉で3つの神経を説明します。 三叉神経節から分岐した眼神経は上眼窩裂を通り、前頭神経となり、眼窩上神経と滑車上神経になります。 眼窩上神経は、結膜、上眼瞼および前頭から頭頂の皮膚に分布します。 滑車上神経は、上眼瞼皮膚と結膜(特に内眼角付近)、額の下部、正中線の皮膚に分布します また、眼神経の分枝である鼻毛様体神経は、内眼角へ行き滑車下神経となります。 滑車下神経は、内眼角部の知覚を司ります。 さらに、鼻毛様体神経の分枝である前篩骨神経は、鼻背、鼻尖の皮膚に分布します。 そして滑車下神経と滑車上神経は尖端でループを形成します。 図で書くとこんな感じです。 眼窩上神経はなんとなく前頭神経由来なのがわかりますが、滑車上神経、滑車下神経は似た名前にも関わらず前頭神経と鼻毛様体神経と別々の神経から分岐します。 また解剖図からもわかるように直筋の支配神経は直筋の裏面の後方1/2〜1/3に付着するため眼窩をいじる際は注意が必要です。 これを機に覚えておきましょう。 Kelvin KL CHONGさんが訪問 去年末にThe Chinese University of Hong Kong (CUHK)のAssociate ProfessorであるKelvin KL CHONGがOFCに訪れました。 手術やリサーチの話をたくさんしてくれてとても尊敬できる人でした。 近い未来にAsan medical centerに続いてCUHKにも見学に伺いたいと思っています。 こういうご縁を今後も大事にしていきたいと思います。今年もよろしくお願いします。 関連記事
冬季休暇のお知らせ 2023年12月31日(日)~2024年1月9日(火)は冬季休暇のため休診させていただきます。 12月31日(日) 休診 1月1日(月) 休診 1月2日(火) 休診 1月3日(水) 休診 1月4日(木) 休診 1月5日(金) 休診 1月6日(土) 休診 1月7日(日) 休診 1月8日(月) 休診 1月9日(火) 休診 休診日カレンダー
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
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8:15〜17:15 | - | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | - |
[休診日]月曜・日曜・祝日
※当院の診療は完全予約制になります。